日常のカケラ

場面緘黙とASD不登校次男やおっとりマイペースの長男の記録

自分の足で一歩踏み出せるときが心のスタミナが溜まったとき/不登校次男の備忘録

この記事は、2020年11月9日にnoteに投稿したモノです。

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 「行こうかな。どうしようかな」と悩みながらなかなか学校に行くことができなかった次男。学校に行きたいけど、自分で昼夜逆転を戻せないから親にどうにかして貰おうと考えた次男。

 そんな次男の行ったり来たりを眺めてきた。

 次男は自分で自分のことを決めるのが怖い。私の予測ではあるのだけど、ASDの子は「正解」を選びたがりな気がする。自分で「正解」がわからないから、知ってそうな人に聞きたい。という思考回路なのだ。そして、自分に自信がないということも大きい。

 常に私にどうしたらいいのかを聞いていた。去年までは、ちゃんと答えなきゃ!と思い込んでいたから、1つ1つ真剣に考えて真面目に返事をしていたのだけど、私が休職してからは距離をちゃんと取ろうと意識して「自分でどうするか調べて考えて。決まったら教えて」と突き放していた。

 自分で考えて決める。ということに、自信を持てるようになるまでに1年以上かかった。

 次男は、社交不安からくる不登校ゆえ、学校までの通学路の不安。学校に入ってからの不安。先生との対峙したときの不安。など様々存在している。それゆえ、不安が払しょくして、自分でできるまでは流石に親が手伝うしかない。

 しかし、適応障害で休職した私は、自分のことで精いっぱい過ぎて学校に付き添い登校するゆとりがほとんどなかった。リハビリ&生活のためにも仕事しないといけないからこそ次男のことまで手が回らなかった。

 だから、次男から「学校に一緒に行って」と頼まれても「ごめん。今日寝たい」と断った日も多々ある。

「次男のタイミングとお母さんのタイミングが全然合わないね」とポツリと言うと、「ホントだよね。しょうがないね」とニコッと笑う。作り笑いにも見えたけど、次男なりに現状を受け入れようとしているのかもしれないから、私に見せた姿だけで信じることにしている。

 次男はこう思ってるかもしれない。と考え出すと本人を置き去りにして勝手にお膳立てしてしまうことになるし、私自身が負のループに入ってしまう。本人が頑張って私に見せている努力も無駄になってしまうから、次男が見せてる姿を信じることにしている。独りよがりの思い込みかもしれないし、勝手な思い過ごしかもしれない。

 定期的に、声掛けはするけどね。「無理はしない」「相談する」「途中でやめたりすることは恥ずかしいことじゃない」とかね。

 不登校になるまでは、心のスタミナがガス欠状態で学校に行っていたから、ゆとりを持って授業も受けることができず、そのせいでまともに聞くことができなかった。学校=勉強。勉強=嫌な記憶。そんな風に直結してしまうせいで不登校中の間も勉強できなかった。

 心にスタミナがたまりはじめた今。ゆとりを持って自分自身を見ることができるようになった次男は、緊張するけど怖い学校も行けるかもしれないと意欲的になっている。学校に行きたいと思い始めている気持ちを、調子があんまり良くない私がブレーキかけまくっていた。

 最近、調子が戻ってき始めている私と、朝起きれるようになってきた次男。満を持した先週末。学校に行くことができた。

 この日までに次男とたくさん話をした。

「お母さんは、自分のことで精いっぱいだから送り迎えをすることがちょっとしんどい。できれば自分で行けるようになって欲しい。」

「俺…。多分自分で行けると思う。想像の中だからできるかやってみないとわからないけど、できると思う。ただ、中学校までの道がよくわからないからそれさえ覚えたらいけると思う。道を覚えたいから1回だけ一緒に行って欲しい。」

 

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